アルミ複合板に関するよくあるご質問
製品について
- アルポリックはどんな素材ですか?
- アルポリックは弊社が独自の技術で開発した材料であり、ポリエチレンの両面にアルミニウム板を貼り合わせたサンドイッチ構造を持つ「積層複合板」と呼ばれるものです。
- アルポリックの特長はなんですか?
-
商品によって色々な特長がありますが、主な点は以下の通りです。
- 軽い・・・例えば剛性が同等のステンレスと比較した場合、70%も軽くなります。
- 錆びにくい・・・鉄・木材等に比べて優れた耐久性を持っています。
- 加工しやすい・・・素材がアルミなので切断・曲げ等の加工性に優れています。
- 衝撃に強い・・・石綿ボード・アルミベニア等に比べて破壊しにくい耐衝撃性を持っています。
- 騒音を遮断・・・間に挟む芯材が粘弾性高分子樹脂のため、吸音性、振動減衰性に優れています。
- 断熱効果・・・芯材が高分子樹脂ですので断熱性に優れています。
※製品によってその特質は違いますので、個別な特徴をお知りになりたい場合はお問い合わせください。
- アルポリックの板厚は何ミリですか?
- 現在、標準ラインナップとして弊社で扱っているのは2mm、3mm、4mm、6mmです。また、特注でお好みの板厚(1〜8mm)に生産することも可能です。
- アルポリックのサイズは、定尺以外の大きなサイズにも対応出来るのですか?
- 銘柄にもよりますが、最大寸法で巾方向で1600mm、長手方向で7200mmまでは製造可能です。最小ロットや納期等は、弊社までお問い合わせください。
- アルポリックの呼称(215や303/frなど)はどのような意味があるのでしょうか?
-
それぞれアルポリックの総厚、面材の厚み、芯材の種類を意味しています。下記がその例です。
- 耐火性能・耐熱温度の特性について、何度まで耐えられますか? 変形しない温度は何度までなのですか?
-
アルポリックの熱変形温度はポリエチレン単体と比較して高く、約110℃前後です。そのため大きな力がかからず短時間であれば100℃程度の高温にも十分耐えられます。ただし、実用上は、以下の運用をお願いします。
- アルポリックヘの後工程による塗装焼付温度は90℃×30分程度としてください。
- 高温雰囲気で長時間使用の場合は最高70℃程度でご使用ください。
- アルポリックはリサイクルへまわしたり、エコ素材として使うことはできるのでしょうか? また、リサイクルアルミを使用してるのでしょうか?
-
「アルポリック」は、「アルミ部分」と「樹脂部分」とに分離して回収することでそれぞれ再生品としてリサイクルしています。
- アルポリックのようなアルミ樹脂複合板の廃棄方法はどのように行えばいいのでしょうか。
-
アルミ樹脂複合板を廃棄される場合は、金属と樹脂が積層されている製品の仕様上、全て「産業廃棄物」として廃棄ください。
また、弊社では広域再生事業の認可を取得しており、弊社工場内やお客様から回収したアルポリックを、特殊な方法で金属と樹脂に分け、それぞれリサイクルしています。
なお、リサイクルを希望される場合は、広域認定制度に基づいて、弊社と契約した上で、アルポリックの引取りを行っております。指定運送業者での引き取り(トラックチャーター便)による廃棄物の輸送費や、その他リサイクルにともなう費用は全てお客様のご負担となります。詳細は弊社までお問い合わせください。
- アルミ単板と比較して優れている点は何ですか?
-
アルミ単板と比較して優れている点は、芯材に樹脂を使用することでの軽量性、サンドイッチ構造によって得られる平滑性、高剛性、振動減衰性、吸音性が挙げられます。また、弊社独自の連続ラインによるプレコートを採用することで、色ムラ、膜厚のムラが極めて少ない高品質な塗装が可能です。
- アルポリックにスタッドボルトは使えますか?溶接は可能ですか?
-
通常、アルミ単板の場合はスタッドボルトを使いますが、アルポリックは面材が薄い為、溶接が出来ません。そこでスタッドボルトと同様の納め方として、芯材樹脂の中で開いて板の裏側のアルミ面材に引っ掛けて形材と一体化させるリベットを用います。このリベットをブラインドリベット(アクロリベット)といいます。ただし、ブラインドリベット(アクロリベット)をお使いいただけるのは建築用外装パネル(405fr)のような一部の銘柄に限ります。
- 建築用外装パネル(405/fr)と4mmシリーズは、厚みが4mmで、フッ素樹脂塗装をされている点も同じようですが、そのほかの違いは何ですか?
-
大きく異なる点は、表面のアルミ面材の厚みとフッ素樹脂塗装が片面/両面仕様である点です。
4mmシリーズは面材の厚みが0.3mmですが、建築用外装パネル(405/fr)は、0.5mmと厚いため、パネルの強度がより強く、外壁等にもお使いいただけます。また、アルポリックにブラインドリベット(アクロリベット)を使用する際には、4mmシリーズではなく、建築用外装パネル(405/fr)をご使用いただくことになります。
一方で、4mmシリーズは建築用外装パネル(405/fr)に比べ、軽量で、かつ両面にフッ素樹脂塗装されているため、屋外の目隠しや手すり、フェンス、トップライトとしてお使いいただけます。 - 耐久性は(耐用年数は)どの程度ありますか?
-
使用条件により異なりますので具体的な数値を挙げることは難しいですが、実績では約20年前から国内の外装でもアルポリックを使用しています。
- 板が部分的にへこんだ際の補修方法は?
-
アルミニウム単板と同様にパテで穴埋め処理を行い、現場にて補修塗装を行う事は可能です。ただし、製品によっては補修できない銘柄もあります。
補修概略手順を以下に記します。
- 1.補修箇所に軽くサンドペーパーをあてる。
- 2.シンナーで補修箇所を清拭し、十分乾燥させる。
- 3.パテを混練後、補修箇所に注入しナイフなどで平面に仕上げ、ドライヤーなどで乾燥させる。
- 4.パテが乾燥後、パテ面が平滑になるよう仕上げ、シンナーで脱脂後仕上げ塗料を塗る。
- 面材アルミニウムが部分的に腐食した際の補修方法はありますか?
-
パテで穴埋め処理を行い、現場にて補修塗装を行う事は可能です。
補修概略手順を以下に記します。
- 1.ナイフ、サンドペーパー等で腐食部のアルミニウムを完全に除去する。
- 2.腐食部周辺を段差が無いようにサンドペーパーで斜めに仕上げる。
- 3.樹脂面をトーチランプの完全燃焼火炎にて面から約10cmの位置から0.5秒程度、面を撫でてフレーム処理する。
- 4.パテで埋後、補修塗装を行う。
用途について
- 適用用途はどんなものがありますか?
-
商品によって色々な用途がありますが、主な点は以下の通りです。
- ビル外装
- 框ドアの腰パネル・フラッシュドア面材
- 浴室、洗面所、トイレの設備ユニット
- 内装壁・天井(間仕切り、ディスプレイ、クリーンルーム等)
- エクステリア部材
- 目隠し
- 看板、サイン
- 土木資材
- 産業資材(輸送機器、弱電部材等)
一般的な例としてはコンビニエンスストアの内壁、ゴルフ練習場の打席の鏡、ジュラルミンケース等様々な用途に使われています。
- 住宅の外壁材としては使えますか?
- 使用可能です。
- ガラス代替として使えますか?
- 厚みを揃えれば代替可能です。尚、透明なアルポリックはございません。
塗装・表面加工について
- 表面塗装は特注が可能ですか?
-
ご要望により特注表面処理も可能です。調色サンプルは、DIC、日本塗料工業会(日塗工)No.等でご指定ください。在庫品ではございませんので、最小ロット、納期など事前に弊社までご照会ください。
- エンボス加工などはできますか?
- 製品によっては可能です。
- つや消しやハイグロスなど光沢度を変えることはできますか?
- 可能です。
- 大理石のような質感はだせますか?
- 磨き調に近い質感となっております。
- 発注後の納期はどれくらいになりますか?
-
通常の在庫品であれば、受注後1週間程度、ロットが大きい場合や特注品は約1〜1.5ヶ月ほどです。
アルポリックに加工する場合や一部の銘柄に関しては、例外もありますので、詳しくは弊社までお問い合わせください。
取り扱い代理店について
- 主な取り扱い代理店はどこですか?
-
代理店の紹介を希望される場合は弊社へ直接ご連絡ください。連絡先は資料請求・お問い合わせページをご覧ください。
製造について
- アルポリックの製造の流れはどのようになっていますか?
-
製造工程は大きく分け「塗装ライン」と「貼り合わせライン」により構成されます。まず始めに、プレコート塗装ラインでアルミ面材に塗装を行います。次に、塗装されたアルミコイルを貼り合わせラインに移します。そこで、塗装したコイルを上下に装着した状態で、押し出し機からコア材を連続注入する事でサンドイッチ構造の複合板が完成します。
- 製造工程での品質管理はどのように行っていますか?
-
塗装、貼り合わせそれぞれの工程でロット毎に検査を行っており、外観、寸法精度、膜厚 等をチェックしています。また、アルポリックの製造は、ISO9001品質システムに基づき、製造工場内にて厳密な管理のもとに生産しており、高品質な材料を安定して供給しています。
- 生産拠点はどこですか?
-
国内2工場、海外1工場にて生産を行っています。
- 上田工場(長野県上田市)
- 東京製造所(東京都青梅市)
- バージニア工場(アメリカバージニア州)